リスクゼロ社会って、どんな社会?
KENTEMは、建設業専門のITシステムの会社です。その会社が、なぜ「リスクゼロ社会へ」というビジョンをかかげているのか。ちょっと不思議に思われるかもしれません。私たちがめざしたいと思っているリスクゼロ社会とは、風水害や地震などの天災から、事故などの人災にいたるまで、さまざまなリスクがあらかじめ想定され、そのための対策が施されている社会のことをいいます。それは、リスクが、かぎりなくゼロに近い社会。ひとことでいえば「子どもからおとなまで、ほんとうに安心して暮らせる社会」にほかなりません。そう考えたのです。
建設業は社会を支える基幹産業です
KENTEMが創業以来かかわってきた建設業は、私たちのくらしや社会の安心・安全になくてはならない存在です。地域を支える道路、河川整備、港湾、鉄道から水道、電気、ガスなどエネルギー関連、もちろんビル建設などの街づくりや住まいづくりもふくめて、社会のハードの、ほぼすべてを手がけているといっても過言ではありません。いわば、社会を支える基幹産業です。その重要性は100年たっても増えこそすれ、減ることはない、と断言できます。しかし、建設業の仕事は、非常にハードです。計画、設計などの創造力を要する仕事にはじまり、法令にのっとった届け出などの仕事、重機などの建設機械と人手を総動員して実際の構造物を造りあげる仕事、さらには電気もふくめた設備関連の仕事、そして、引きわたし後のメンテナンスの仕事など、数百ときには数千ものステップにおよぶ仕事をこなしています。
建設業をシステムで支える仕事
KENTEMは、1992年、建設業に特化したシステム会社として創業しました。創業者の栗田富夫は、もともと建設業で働いていました。栗田が日々感じていたのは、昼間は現場で、夜はオフィスで深夜まで忙殺される建設業の仕事の過酷さでした。国や地域をつくっていく大切な仕事なのに、建設の現場は疲弊していたのです。この膨大な業務をなんとかできないか。ムダな仕事をなんとかできないか。その一心で、徹底して扱いやすい「建設業に特化したシステム」の提供にチャレンジしはじめたのです。それは、いまもKENTEMに脈々と流れる、建設業の方々に「18時には帰宅し、家族で食卓を囲んでもらいたい」という思いにつながります。
建設業をITで変えていく先に
施工管理をAIが入ったITシステムを通じて手元のスマートフォンやタブレットで管理する。重機やマシンを遠隔から正確に操作する。現場をドローンで点検する。現場のすべての人が瞬時に同じ情報を共有する。安全をセンサーで監視する。ITシステムは、日進月歩ならぬ秒進分歩で進化しつづけています。私たちが提供するシステムを使えば、建設業のさまざまな仕事が、スムーズで、スピーディなものに変わります。そして、仕事に余裕ができることで、建設業でもっとも大切な「安心・安全」にしっかりと取り組むことができるのです。これは、建設業のシステム化やIT化が進めば進むほど、私たちの社会を「さまざまなリスクに強い安心・安全な場所に変えていくことができる」ことを示しています。
大きな見果てぬ挑戦
私たちKENTEMは、現場で鉄筋を組み上げたり、コンクリートを打ったりすることはできません。ただ、ITの知識と知恵を使いながら、キーボードを打ち、建設業のみなさんのあらゆる仕事を、システムでサポートすることができます。私たちは私たちの能力を使い、「幸せな建設業」を創り上げるお手伝いができる。さらには、建設業の方々といっしょに幸せなリスクのない社会「リスクゼロ社会」をめざすことができる。そう考えたのです。もちろん、遠い道のりです。しかし、高い理想をかかげなければ自らの成長もなく、私たちが貢献したい建設業界の成長もないのではないか。それは、大きな見はてぬ挑戦であると同時に、創業からまっすぐに続く、私たちの道のりでもあります。その道をしっかりと歩いていく決意を込めて、このことばを掲げることを決めました。